12.30 うぃーっす

 話題のWiiリモコンなんですが。
 どうもその……4、5年たったら「ああ、そういえばあったね、そういうの」という感じになっているような気がしてしかたありません。任天堂は今までも、モニタ内の標的を狙えるバズーカだとか(うちにあります)ゲーム機に付加価値を与えるようなアイテムを意欲的に発表していますが、テレビゲームの進化の方向として、違うんじゃないかと。

 もしかしたら、欧米では高い評価を得るかもしれません。なぜかというと欧米人の家は広いからw
 逆に言えば、ウサギ小屋と呼ばれる日本の住宅事情にあまりにもこのリモコンは不向きだということ。いったいどれだけの日本人が、テレビの前でこのリモコンを振り回せるだけの空間的余裕をもっているのでしょう? 手首から先で軽く振るだけでOKですなんてCMしてるけど、ゴルフにしろテニスにしろ、本当にスポーツをするのと同じ感覚で振り回す爽快感がなければ意味ないでしょ?

 これはいわゆるヴァーチャルリアリティを目指しているものだと思うのです。スポーツなどの「なにかを振って楽しむ」動作を疑似感覚的に楽しむものだと。しかし、私の考えでは、ヴァーチャルリアリティというのは擬似的に得られる快感が、疑似体験の元になる本物の快感と同等かそれ以上でなければ、娯楽として成立しないと思うのです。つまり、Wiiでテニスをやっても、最初こそ物珍しさがあるでしょうが、すぐに、やっぱり本当のテニスの方が楽しいやとなってしまうことが目に見えている。これではダメなのではないかと。テニスのゲームはファミコン時代からあるじゃないかと反論されそうですが、私に言わせれば、あれは本物のテニスの疑似感覚を楽しむものではなくて、テレビテニスというまったく別の遊びです。

 もしくは、元になる快感を得ることが非常に難しいことを、安易に体験できれば娯楽になるのでしょう。実際に存在するエンタテインメントで、私が考えるVRに一番近いのはプラネタリウムです。あと、アイマックスシアターとかね。VRに必須の疑似環境は、視界のほとんどが疑似映像によって占められなければ実現できず、それには相応の施設が必要だと思うのです。つまり、ご家庭のテレビの小さなブラウン管では無理だということです。

 それともうひとつ、日本において、テレビゲームが爆発的に普及した大きな理由が、内向的で閉鎖的、自己完結性が高いからだということ。ちょっとうまく表現できないのですが、テレビゲームの一般的なイメージは、薄暗い部屋で一人、モニターを凝視しつつ、指先だけを動かしてピコピコと楽しむというもの。これが、良識ある方々、教育的な見地からは非常にネガティブなものととらえられていることは言うまでもありません。このネガティブイメージがゆえに、根拠もなく少年犯罪や精神的に異常な犯罪の原因にされることもしばしば。そこで、ゲーム機を販売するメーカーとしては、指先以外の体も使う操作方法を普及させ(笑)、また、家族みんなで楽しめるという健康的なイメージで、これを払拭したいのだろうと思います。

 しかし、一人でできること、すなわちコミュニケーションの煩わしさがないこと、指先以外の肉体を使わなくてよいこと、それこそが、テレビゲームが時代と噛み合った部分であり、市場が膨大に膨れ上がった最大の要因だと思うのです。ネガティブであろうがなかろうが、この国に住む多くの人々がそれを求めている以上、テレビゲームはそうあり続けるしかないでしょう。そういうゲーム機ならではの楽しみ方を必要としない人間は、草野球とかやって、とっくに体を動かしてますよw

 せっかく新しくて楽しそうなものができたのにイチャモンつけてすみません。そりゃあ私だって一度は遊んでみたいっすよ(笑)。でも、今後これがゲーム機の新しい潮流になるかと問われれば、激しく疑問だと思います。あ、別に新しい潮流にするつもりとかないのかな? 同時期に発売される競合商品に勝つために一時の話題性があればそれでよいのかも……。すごくそんな気がしてきました(汗)。

 テレビゲームのヒット作というのは、やっぱりシステムが面白いとか、シナリオがよくできているとか、操作性がよいとか、テレビゲームとしての本分を貫いたものだと思います。だからハードよりもソフトに力を注いで欲しいなと……ゲームをあまりやらない私が言っても説得力ないですが(汗)。


12.28 かっこいいとはこういうことさ

 例によってクリスマスデコレーション出しっぱなしになりそうなので、頑張って更新(^^; そういえば我が家のクリスマスツリーもまだ出しっぱなしだ(^^;(^^;

 愛車である日産パルサーの走行距離がついに12万kmを超え、寄る年波であちこちガタも来てるので、そろそろ買い換えたいなと思い始めてからずいぶん経ちます。どうせなら新車を、とも思うけど、そこはそれ先立つものも必要なので、まあ、おいそれとはいかないわけですがw

 しかし、その気になって現行の販売中のクルマをザッと見渡してみて、魅力的なクルマが少ないことに愕然とします。自動車に関してはその道の大家がたくさんおられると思いますので、私のような素人が意見するのもどうかとは思うのですが、どうなんですか、最近のクルマのデザインとコンセプト!?

 以下、門外漢の戯れ言と思ってご笑覧下さい。

 私の場合、まずクルマ選びのネックになるのがトランスミッション。判官贔屓の気質が災いして、というわけでもないのですが、マニュアル車でないといやなのです。なのに、国産の乗用車の場合、マニュアルはほぼ全滅の有様。ハイグレードやスポーツカーにあることはあるのですが、家族で乗ることを考えると、なかなか選びにくいクルマばかりです。

 思うに、マニュアル車の運転は、ドラム演奏に似ていると思います。椅子に落ち着けた尻を支点に、両手両足を自在に操ってリズムを奏でるあの昂揚感がオートマ車にはありません。少数派なのは理解するけれど、マジョリティに負けてあの運転の楽しさを放棄するのはなにか悔しい気がします。

 さらにデザインについて。もう、日本のクルマって、どうして右へ倣えで似たり寄ったりのデザインになるんでしょうか? あのスカイラインがフーガそっくりのデザインになって、しかもそれは最悪のオヤジ車であるレクサス(トヨタの北米向け逆輸入ブランド)と同じ傾向だという。。。

 乗れもしない身で文句を言ってもしょうがないと思うけど、スカイラインは日本を代表するGT車としてもっととんがっていて欲しかった。どうも日本の自動車メーカー(が媚びているところの日本、または北米の大多数のユーザー)の価値観は、ベンツを頂点とするオヤジ嗜好に染まっているような気がしてなりません。家族で乗る車としては、やっぱりミニバンが便利なんだろうけど、あれは家族(主に奥様)に頭の上がらないお父さんが言い訳しながら乗る車のような気がして好きになれず、そこを外すともう軽自動車しか選択肢がないという、この貧しさはどうにかならないものかと思います。どうせ運転するのはオレなんだから、もう少しオトコノワガママが反映されててもいいじゃないかという気持ちを、どうしてメーカーはわかってくれないのか?

 ある雑誌に、もう日本のクルマメーカーは日本にスポーツカーなんて一台もなくてもいいと思っているんじゃないかと書いてありましたが、確かに経済効率ではなく、もっとロマンとかセンスの良さを追求する姿勢があるとよいなと思います。写真は最近とみにかっこいいと見直している、わが少年時代の憧れだったスーパーカー、ランボルギーニミウラ。この美しさに追いつき追い越すクルマを作ることこそ、世界に冠たる自動車生産国ニッポンが目指すべき道ではないかと思うのですが如何。あと、テリー伊藤はジャイアンツ至上主義だから嫌いなんですが(最近はそうでもないのかな?)『ランボルギーニカウンタックを世界遺産に指定しろ』という意見には大賛成です。 


12.24 近況報告など

『ウルトラマンメビウス』版グドン。メビウスには第2期ウルトラシリーズの怪獣が続々と登場し、非常に楽しませてもらっています。ソフビも、グドン、アントラー、ミクラス、ウインダムといったところが新造型で発売され、バードンが初めてレギュラーサイズでソフビ化されるなどして嬉しいんですが、これってめメビウスに登場した新しい着ぐるみを忠実に再現したもので、『帰ってきたウルトラマン』や『セブン』に登場したオリジナル版とは微妙に違うんだよなぁと思うと、ちょっと複雑な気分。商品のデキは抜群なんですけどね。あと、あの首が長いベロクロンと紫色のバキシムはどうもいただけません。どうして超獣は不遇なんだろうなぁ。。。

 8ヶ月ぶりの更新ですか。ほんと、怠け者ですみません。

 97年にこのサイトを立ち上げてから早くも9年が経ちました。日進月歩のデジタルの世界にあって、9年前というのは一昔どころか太古の昔という気がします。まあ、実際前世紀ですし。今時はブログ隆盛の世の中で、こういう手作りのサイトはもはや時代遅れの感慨もあり、また私自身、WEBサイトによる情報発信に迷いを抱いていることも、更新が滞る原因になっています。雑誌の記者をやっていた頃は、いろいろ発信するべき情報もあった気がしますが、脚本家専業となると、伝えるべきことは脚本に込めればいいわけで、作品周辺の情報を書いたりするのは、ともすれば逸脱行為にもなりかねず、かといって私が今日何を食べたとか、どこそこに遊びに行ったとかということを書いたところで、そんなものを知りたがる人がいるのかどうかもはなはだ疑問であったりして、個人サイトの存在意義にまで思いは及ぶのですが、まあ、ほとんど更新していないとはいえ、一応9年も続けてきたことですから、話題を見つけてはのんびりと続けていこうかと考えている今日この頃です。更新していない以上、もうここを読んで下さっている方がどのくらいいるか、疑問ではありますが、もし読んで下さる方がおられましたら、来年以降もよろしくお願いいたします。

 近況報告と題してはみたものの、別にご報告するべきトピックもなく(^^;、淡々とした日常を送っています。

 最近作はテレビ東京系、日曜朝8時半から絶賛放送中の『牙』。
 この作品で準主役ともいうべき主人公の親友・ノア役を演じている堀江一眞くんは、私が所属する草野球チーム・ライターズの投手であり、私とはバッテリーを組む間柄なのです。そこで(例によってw)シリーズ構成の井上敏樹さんにお願いして、第24話から脚本に参加させていただいています。

 この第24話『幸せの黄色いシャード』ですが、『牙』というシリアスなシリーズ中で異彩を放つコメディ編であり、連続ドラマの中で珍しく完全に独立した読み切りのストーリーです。前後のストーリーの流れを考慮しなくてよいというのは、途中からシリーズに参加する脚本家としては非常にありがたいことでした。ストーリーは劇中に登場する貴族の家のメイド3人娘をフィーチャーしたものなのですが、メイドの話を書くにあたり、ネットでいろいろと情報を集め、ヒーナ、ミーア、ピーノという名前は秋葉原に実在するメイドカフェの看板娘であった3人のメイドさんからいただいてます(笑)。残念ながら、モデルにしたメイドさんは3人とも退店され、現在はメイドカフェで会うことは出来ませんが、劇中のキャラクター、特にピーノは準レギュラーとしてその後の物語にもたびたび登場する地位を得ており、生みの親としては非常にうれしく思っています。

 現在物語は戒律の国・ネオトピアを舞台に『戦争編』に突入しており、今日24日放送の第39話『開眼』でクライマックスを迎えます。脚本は私と井上敏樹さんの共作です。主人公と人気の悪役ヒューの激突、ネオトピアという国の最後の姿を壮絶に描く第3クールの最終エピソード、ぜひご覧下さい。また、年明けには卓越した科学技術を持つ辺境の国・ウルバークスを舞台にした前後編、こちらもシナリオは私と井上さんの共作ですので、ぜひご覧になっていただきたいと思います。

 今年の前半参加した『ガイキング』といい、とにかく脚本家として作品に恵まれているなぁとつくづく思います。『牙』も現在放送中のテレビアニメーションの中でも群を抜く面白い作品であり、いよいよ終盤を迎え、ストーリーも加速度的に盛り上がっています。ここまで見て下さったファンの方はぜひご期待下さい。また、これまで見ていないという方も、DVDなどで復習しつつぜひご覧になっていただきたいと思います。