11.01 神宮システム

 

 またまた更新をサボっていたので、すっかり古い話になってしまたのですが、去る10月25日、神宮球場に日本シリーズ第5戦を見に行ってきました。私のまわりにはパシフィックリーグのファンが多くて、私自身はご存じの通りの横浜ファンですが、心情的には近鉄を応援するつもりでした。なんといっても12球団で唯一日本一になったことがない、というところが、38年間優勝を待ち続けたチームのファンとしては相通じるところがありますから。
 ところが、バファローズときたらからっきしダメで、よもやの若松監督胴上げをこの目で見ることになってしまいました。いやあ、ヤクルトというチームは強いです。ベイスターズはこんな強いチームとペナントを争っていたのかと(いや、ほとんど争ってはいなかったのだけど(^^;))、感心してしまいました。

『宇宙船』編集部の小川くんがとってきてくれたチケットは、なんとバックネット裏の前から2列目というとんでもなくいい席で、スワローズファンでもバファローズファンでもない自分が、こんな特等席で見てもよいものかしらんと、恐縮してしまうような場所でした。ちょっと離れたところでは、石井一投手夫人の木佐彩子と古田捕手夫人の中井美穂が来ているらしく黒山の人だかりが出来ていましたが、それより私はすぐ斜め前の席に座っている白髪混じりの長髪の男性がずうっと気になっていました。それで、思い切って声をかけてみたのです。

「あの、失礼ですが、佐野元春さんですか?」

「うん、そうだけど」

 ああ、なんということでしょう。佐野元春といえば、原田真二と並んで、私のもっとも敬愛するミュージシャンです。そういえば佐野さんはもとバファローズの野茂投手と仲良しで、この日のテレビ中継にはゲストとして野茂が招かれていたのです。思わず「大ファンなんです! サインをいただけませんか?」と子どものようにお願いして、いただいたのがこれ。

 サインを、といったときに「うん、いいよ」といったその口調が、もう佐野さん独特のアレで大感激でした。ちゃんと「健志さんへ」って入ってるでしょ。これはもう、家宝です(笑)。写真の撮影は肖像権のこともあるのでしょう、丁寧に断られましたが、後からそうっと撮ってしまったのが下の写真。

 神宮球場に、佐野元春と中村紀洋。なんか不思議な取り合わせでいいでしょ(笑)。なんて素敵な神宮システム。これで、胴上げされたのが若松じゃなくて梨田だったら、いうことなかったんですが(笑)。